味覚について!
味覚は、味物質が結合して、電気信号が脳にいきます。
栄養情報、栄養があるかないかという情報を脳に伝えます。味覚は受容体が決まっていて塩味が2種類、酸味が2種類、甘味が1種類、うま味が3種類、苦味が25種類あると言われているそうです。
味は、質とか強度でとらえられて研究されてきましたが、最近は時間という研究も進んできているそうです。
例えば、みたらし団子はうま味もあるのに、なぜスイーツというイメージなのか?
タレに甘味と塩味とうま味があって団子には甘味がある。タレが先に消えて、 団子の口内での滞在時間が長いので、最後の後味は甘味となります。
そう考えると最後に甘味が残ったら、スイーツという印象になるのではないか?逆に最後に残るのが団子のうま味になってしまうと、料理かな?ということになるのかもしれないという事です。
時間をコントロールして最終的にどういう印象を与 えるかを決めることで違った演出をする事が可能になってきます。
味物質は互いにそれぞれ影響を与えていて、甘味が塩味を抑制するとか、酸味を抑制する、苦味と抑制しあったりすることもわかっています。
甘酢も混合ですが、割合によって印象が違います。
一般的に酢、砂糖、水を2:1:1に混ぜた時、酸味がとがっていて、それが酢の割合が減ってくると強度だけではなく、先に酸味がきて、次に甘味が出て、残りに酸味を感じるという印象になる。
もっと酢の割合を減らすと逆に甘味を最初に感じるということもありま す。
割合を変えると強度を変えるだけではなくて時間の印象も変えるということになります。
年齢が上がると甘味以外の感受性が下がるそうです。
これは、お客さんが高齢の方とか若い方によって味を変えるという話もありますが、年齢が上がるとショ糖の感受性は上がるそうで、ショ糖に関して65~88歳の男性は0.29%で甘味を感じるが、 20~29歳の男性は0.4%で甘味を感じる。(データ数値なので低い方が感受性が高い事になります。)年齢が上がると感受性が上がっていく。
逆に他の味は感受性が下がるということは、同じ調味料を与えても感じ 方が違うそうです。
バニラの香りをショ糖につけると、より甘味を強く感じるという研究がありますから、直接、ショ糖を増やさずに香りで感じさせれば糖分を減らす事が可能となります。他にはメロン、ストロベリーでも同様の効果があると研究結果に出ています。
逆にレモンとかミントは甘さを抑えて感じさせるという結果が出ているので、味付けで甘さを強く感じさせたくない場合などに有効に使用すると良いと思います。
砂糖の甘味に比べて蜂蜜の甘味は、ちょっと違う印象がありますよね?蜂蜜の甘味は果糖、ブドウ糖とかのまた違う糖の種類です。黒糖とか和三盆とか三温糖とかになる と、ショ糖、転化糖などのミネラルの割合がちょっと違います。
そういうことで味わいの感じ方が違ってくる。黒糖はショ糖の割合が少なくて果糖やブドウ 糖が多く、ミネラルが多いから、強い、しつこい甘味を感じるわけです。
同じ材料を使用していても他の物からの影響で味の感じ方が変わる!という事を計算する事で、減塩だったり、減糖分だったりを実行しても差を感じにくくさせることが可能となります。
高齢化社会を視野に入れ、老人に受ける味付け、健康を考えてのアイデアを活かすためには「味覚」の研究が重要だと思います。
「味覚」それは・・・
奥が深いものである。
byキャベツマン